幼かったワタシは、ドラえもんでとても衝撃の予告を見た。
その内容は、
「ドラえもんが、パパの借金のカタに売られる」
というもの。
困った顔のパパのカットが印象的でした。
ところが、何らかの事情で、この本編を見ることはできなかったらしい。
「この話気になるけどどうなったの?」と思った幼いワタシは、結果として「きっと単行本を買ってれば載るはず!」と、てんとう虫コミックスの「ドラえもん」を買い続けることになった。
たぶん30巻くらいまでは買ったけど、全然お目当ての話は出てこず、小学校高学年くらいになったあたりでドラえもんより少女漫画に興味が移ってきたので、なんとなく購入中止。
その後、進学してから仲のいい友達数人にこの話をしたんだが、誰もが「そんな話は知らない」と言う(´・ω・`)
果ては「夢だったんじゃないの?」と言われる始末。
えー、夢で見ただけで、ドラえもんの単行本ずっと買い続けるほど、夢と現実のつかない子供だったのかしらん。
「テレビ局に聞いてみたら?」とも言われたが、さすがにそこまでは勇気がなかったよ。
その後、インターネットが普及して、サブカル系の疑問はちょっとしたことならGoogle先生が教えてくれるようになりました。
なので時折思い出してはGoogle先生に聞いてたんですが、収穫ゼロ。
そんな折。
twitterまとめサイト「togetter」を見てたら、こんなまとめが目に入った。
「ドラえもんの災害シーンののび太パパママの行動が泣けると話題に」
このまとめ自体も面白かったんだけど、このまとめに対するコメント
「パパの「家は売ってもドラえもんは売らん!」は出た?大本はポコニャンのやつ。」
というのにハッとした。
アレ、もしかしてコレじゃね?
いろいろ検索ワードを変えてググったら、Yahoo! 知恵袋が出てきた。
かなり昔に放映されたドラえもんで、男が野比家に来て「ドラえもんをいくらで売ってくれる? 」といった旨の話があったのですが…(Yahoo!知恵袋)
どうやら「魔の手がせまる!」という話が問題の回らしい。
この頃、アニメのドラえもんでは別の藤子F作品「ポコニャン」からエピソードを流用した回がいくつかあったことも判明しました。
「魔の手がせまる!」は1980年5月22日の放送だったことも判明。
実に、36年も前の話です。
そうか、そもそも「ドラえもん」じゃなかったのか……
いくらドラえもんの単行本買ったって載ってる訳ないよなぁ(´・ω・`)
藤子・F・不二雄大全集の1冊としての「ポコニャン」なら、今でも買えます。
藤子・F・不二雄大全集 ポコニャン
藤子・F・ 不二雄

1,620円、と比較的高めですが、なんせ36年も気になってたんだからこれくらい安いもの。
早速取り寄せました。
読んでみた。
「ポコニャン」は、不思議な力を持つ謎の生き物、ポコニャンと、ポコニャンを拾った主人公・太郎くんと、その周囲の人が繰り広げる物語。
不思議な力があったり不思議な道具をどこからともなく出してくるポコニャンは、しゃべれないドラえもんっぽい。
登場キャラクターの構成もドラえもんとそっくりなので、ドラえもんのアニメに流用されたのも納得と言えば納得だったりする。
件の「魔の手がせまる!」は、ポコニャンを買いたい、という男がやってきて、一千万円で買いたい、という話。
断固として断る太郎くん一家だったが、折も折、太郎くんが一千万円の彫刻を壊した、として、弁償を求める男が現れた。
弁償するにはポコニャンを売るしかないのか……?
というような話でした。
詳細は割愛しますが、ポコニャンが売られることはありません。
フム。
ワタシの記憶では「パパの借金」だったが、そこは記憶違いだったらしい。
おかげでスッキリはした……のかなぁ。
欲を言うならドラえもんでの映像が見たかったが、それはちょっと難しいんだろうなー。